イチゴの壺 - 庭でいちご狩り


イチゴの育て方−おいしい!





イチゴの育て方−おいしい!









イチゴを育てるのに適した土

イチゴ栽培において、土を考えるときには、イチゴはとても根が多いという特徴を持っていてることをしっておかなければなりません。収穫しながら育てていくと、根が詰まってきて実が小さくなっていき、しまいに終わりにしないといけなくなることがあります。

実際はまだもっととれたのにということで、もったいない感じがするのですが、ここでよく言われるのは、水はけが良くて柔らかい土がいいとあります。

畑で作るときも高畦にします。それも、半端では無い高さの40cmくらいの高さがあります。害虫や病気予防、収穫の容易さなども理由にありますが、ここまで高畦にするのは他にもないかもしれません。そこで、それくらい、水はけを求められるのには、根が多いという理由からなのかもしれません。

栽培期間が長いこともあります。どんどんと成長していき、やがて根がびっしりとはり、土のなかで根ばかりになってしまい、栄養が吸収できずに、成長不良となってしまいます。そのため、根が伸びれる範囲を十分に確保してやると考えながら土づくりや畝作りをするといいかもしれません。



イチゴ育て方 実がなる


土づくりは有機質を多くし、水はけをよくするということです。根やけ防止や水はけをよくするためにも、有機質をたくさんいれることは有効です。化学肥料などより、有機肥料で育てたいですが、栽培期間がながいので、元肥だけでなく、追肥で補うことになるかと思います。元の土にもとめられることは、水はけや根がよく伸びれることです。そのため、肥料分の多さよりも、有機質をたくさん入れることのほうが大事だと思います。

肥料としては、長い間、肥料の効果が持つものがいいと思います。有機肥料ならば、牛糞、鶏糞と一緒に有機質のバークチップなどを一緒に入れて、少しでも肥効が長続きするようにします。化成肥料ならば、緩効性の化成肥料で、数ヶ月かかって分解されて、養分が放出されていくタイプのものがあり、便利です。

ハウス栽培のイチゴなどでは、ほとんど栄養分のない培土に養分のはいった液体を流し続けて育てていきます。植え付け時期が冬へ入る前ですので、そこで元肥をたくさん与えても、成長は止まる時期ですので、効率的とは思えません。

できれば、継続的な追肥で育てたいところです。



イチゴの肥料

さすがに、家庭菜園で、40cmもの高畦にする必要はありませんが、できる限り高いほうがいいと思います。そして、マルチを張り泥よけをします。マルチは冬場に寒さに当てるか当てないかで、植えてから貼り付ける場合と、植え付け時に張っておく場合があります。 イチゴは、品種によって、苗によって、冬場にあえて寒さにあてないと花が付かない場合があります。いまでは、ほとんどの売られているイチゴ苗は花が咲きやすいものが売られているようです。

いちごは上にはあまり伸びませんが、同じ所からとてもたくさんの葉と花芽が伸びてきます。また同じところから、何回も花が咲きます。このようなことから、根は横に広く伸びていくというよりは、狭い範囲に非常にたくさんの根が密集しているという成長をします。

高畝にすることによって平らな地面よりも柔らかく、根がよく伸びることができる、地面を確保することができます。畝がないような平らな地面に植えつけると、どんなに耕したとしても数カ月経つと、固くなってしまい根があまり伸びなくなってしまいます。しかし高めの畝にしておくといつまでも比較的柔らかい土を保つことができます。



イチゴの成長、開花、増やし方

イチゴはとても、不思議な植物です。まず、バラ科の多年草です。何年でも生きていきます。また、種でも増えますし、ランナーや株分けによって無限に増やせます。この時点でとても不思議で、とても魅惑的な野菜に思えてくるのですが、さらに不思議なのが、その特徴である、花が咲いて実がつく条件です。

もともとはオランダで開発された品種ですが、日本でも相当品種改良がされ最近では、弱点を補うような品種も増えているのですが、やはり、日照条件と低温条件というのがあり、この2つの条件がある状態にならないと、花が咲かないというとても複雑な特徴を持っています。

それも、品種によって、その条件がことなります。基本的には低温で短日という状態が何日以上か必要です。これを人工的に行うのが低温短日処理といいます。夏場に遮光シートで日照を遮り、低温の状態にします。これにより、花芽の元の細胞が形成されて、成長後花が咲くようになるということです。

これは、生産農家でそういう処理をしてハウスを駆使して一年中イチゴが食べれるわけです。また、日照時間が長くなってくると花が咲かなくなります。ですので、本来は、たとえ、ビニールハウスを使っても、4月、5月くらいしかイチゴは食べられないわけです。



イチゴ育て方 赤い実





一季なりイチゴと四季なりイチゴ

さきほどの低温と日照条件をもったものを一季なりイチゴとよんでいます。もう1つ、ワイルドストロベリーのように原種に近い品種の特徴をもったイチゴとして四季なりイチゴというものがあり、この日照条件と低温条件がありません。しかし、温度が真冬の屋外では成長しませんので、真夏や真冬には収穫することは不可能です。

外国では、四季なりイチゴは園芸用のたねとして普通に販売されていますが、日本では一部の苗くらいが出まわるのみです。ほとんどは一季なりイチゴと言えると思います。それは、甘さが圧倒的に一季なりイチゴというモノのほうがよいからです。 イチゴが種から育てられるということ自体が不思議な感じがしますが、あの特徴的な身についたごまのような1粒が種です。ちゃんと1株になります。

そして、近年ではだんだんと四季なりイチゴの味が改善されてきて、一季なりイチゴのような大きさや甘さのものが登場してきました。これはもう、家庭菜園では大革命だと思います。農家はやはり、もっとハイレベルな競争をするので一季なりでいいと思いますが、家庭菜園は四季なりで十分です。

この場合、家庭菜園でも4月から7月、9月から11月くらいでも収穫できるかと思います。これはとてもすごいことです。しかし現実には、根が詰まってきて実が小さくなるため、だんだんと実が小さくなってしまいます。 おそらく、ベストなのは時期をずらして定植していくといいのかもしれません。





イチゴ苗の植え方

背が高くならないので、二条植えの株を少しずらして、斜めにして、日当たりが重ならないように植えていきます。成長するととてもたくさんの葉が茂って日当たりの奪い合いになるので、できるかぎり日照を確保するための植え方です。日照はいちご栽培にとって一番大切です。やはり、あまり日光が当たらないイチゴは花が少なく、実もあまりあまくなりません。

植え付け時期は10月頃となっています。標準的な一季なりイチゴの場合です。また、春頃に植えるパターンもあります。ハウスではないとして、一般的な一季なりいちごは寒さにあてるために、マルチをせずに植えつけます。真冬も何もかぶせずにじっとこらえさせます。これによって、たくさんの花が咲くようになります。また、地面から上の葉が枯れても春になると新しい葉が出てきて元気よく成長します。それくらい低温には強いです。



イチゴ育て方 花が終わる




イチゴの越冬、藁を敷く

春、寒さがやわらぐ、3月ごろ、暖かさを感じられるようになると急速にイチゴは成長します。この時に、マルチをはって成長を助けてやるとより大きく早く、収穫することができます。植えてある苗に対してマルチをはるのはなかなか大変なことです。ストロベリーのストローの言葉通りにわらを敷くだけのほうが楽かもしれません。

追肥はこの頃から始めます。この場合、マルチは初めにおよその見当をつけて、大きめに破いておきます。これがかなり手間がかかり大変です。生産者でもこの作業を楽にするために、小さい苗を植える方法を考えているようです。もしそれが難しいのであれば、藁を敷くことが一番かもしれません。藁は結構な値段がします。手で稲刈りをしないと長い藁はできないからだそうです。

藁は地温上昇による成長スピードのアップにはあまりなりませんが、雨による泥はね防止で病気予防や、土に直接イチゴがつくとすぐに虫にやられてしまうので、それを防止する効果があります。また、藁とは、イネ科の草の茎であればいいので、つまりは雑草だと思っているイネ科の草がこれの代用品になります。イネ科の草は牧草として酪農などで牛の餌に使われたりしていて、かなり生産量のあるものです。





いちごの開花から結実

4月に入れば徐々に花が咲き始めます。そして、実ができはじめます。これで1ヶ月くらいまてば収穫が可能となります。この時に注意するのはやはりナメクジなどの害虫でしょうか。また、鳥の被害です。餌としては最高のものですから、ネットやナメクジ防除をしましょう。ナメクジには害が少ない農薬があります。天然由来成分のものです。

また、ビールを皿に入れておいておくとナメクジが翌日に大量にそこに集まって、アルコールでやられています。また、カフェインが嫌いだという話もあり、肥料がわりにコーヒーの搾りかすを蒔いていますが、結構ナメクジよけにはなっているようです。しかし、時間が経つと効果は減っていくので常にあたらしいコーヒー粕を追加していきます。



イチゴ育て方 開花
  花が咲くまでに長い期間がかかりました。
6ヶ月くらいでしょうか。いちごの株も かなり成長していて、とてもたくさんの葉や蕾の枝が増えています。
これだけ見てもわかるように、非常に込み合った状態になります。
イチゴは上へ伸びていかない性質を持っていて、
時間とともに、成長とともにどんどん中心から新芽が伸びてきます。

そして、1株だったイチゴが、シーズン終わりには6株くらいに増えていることに気が付きます。
それが全部、一箇所で集まっているので、大変な混雑した状態になります。
さすがに根がその下に生えていくわけですが、根が邪魔になりすぎて、他の根とぶつかりあっていて、とても土とまともに触れ合えないようなほどに密集していくわけです。

そのように密集し過ぎると、当然、栄養がいかない状態になります。そうすると、実が小さくなっていくのが一般的です。
一番最初の実が一番大きく、それ以降は徐々に小さくなっていく傾向があります。
どちらかというと、最初はまだ寒さの被害がある状態なので、2番めくらいの波にのったイチゴの実が記録を作ったりします。

これを防ぐには、追肥をするしかありません。
また、できるだけ、栄養、甘味、光合成をして糖分を作って使いきった葉は取り払っていくようにします。
また、実がつきすぎても大きくなりませんので、1つの花芽のあつまりにあまり実をならせないように、摘花してしまいます。

こうしないと、12個くらいが1本の花芽から出ていき、もっとも、どんどんと分化していって、増え続けるのですが、最後のほうがほとんど大きくなることはありません。

1本の花芽で、最初に実がついて大きくなり始めた、3,4個を残してあとはばっさりといってしまったほうがいい実をたくさんとることができるかもしれません。花芽は、次々に新しく伸びてきます。シーズンが終わるまで、いい状態でイチゴの株をキープすることが、大きな実を収穫する最良しの方法だと思います。


イチゴ育て方 着果
とてもいいイチゴの実です。

まだ、花粉が付いている感じがしますが、
これはもう、開花して受粉して、実が確実に肥大し始めている状態です。
未受粉、低温だとこの綺麗な緑のイチゴの状態にはなりません。

だいたい、イチゴのヘタをみると、そのイチゴがどれだけの可能性を秘めているかがわかります。
このイチゴは巨大なものが多いのですが、これを見る限り、ヘタはもうその徴候を見せています。

確実にこのヘタに合う大きさのイチゴの実ができるわけです。
今は、実がヘタに比べると小さすぎですが、時期にこれにぴったりサイズの大きなイチゴの実が出来上がるでしょう。

こうやってみると、1本の花芽が2股に分岐をしてどんどんと蕾をつけていっているのがわかります。
これを見てわかるように、最初の方についた実jは大きく、先端の新しく、最後の方に咲いた花はヘタも小さく、成長しそうにありません。時間がたてば変わるのか?というとそうでもなく、さほど大きくなりません。

それを待つよりは新しい次の花芽に栄養を与えるために、小さい最後の方の花つぼみはとってしまうほうがいいかもしれません。ただ、品種により、開花時期、開花数が決まっていますので、それによっては、残したほうがいいこともあります。

長期間、多く花を咲かせるものは取ったほうがいいと思います。


イチゴ育て方 受粉





いちごの収穫の目安、日数、期間

赤くなったらどんどんと収穫します。土に付いているものはどうしても虫にやられやすいようですので、マルチや敷きワラをします。また、温度が上がると、赤くなるまでの日数が短くなり収穫が早くなります。しかし、その分、大きさや甘さがどうしてもいまいちのものになってきます。最初のいちごはあまり美味しくないのですが、2番目あたりから徐々に美味しくなり、大きさも大きいです。

しかし、暑さを感じる頃になると、あっという間に赤くなり、大きさも1/3程度に成り、甘さも今いちです。また、一季なりイチゴは暖かくなると花が咲かなくなるので、短い収穫時期はここで終わりになります。本来、一季なりイチゴはハウスを使って、真冬のあいだから収穫を始めないと十分な収穫量を確保できないので、家庭菜園のように露地栽培でいちごを栽培する場合には、本当に1ヶ月程度の2,3回の収穫で終わってしまい、時間のわりにとても少ない成果となってしまいます。このことからも、夏でも秋でも咲き続ける四季なりイチゴが家庭菜園には最適です。



イチゴ育て方 収穫時期





いちごの摘葉、古い葉をとる、花芽の除去

イチゴは大変多くの葉や花芽を伸ばしてきます。しかも同じ場所から伸びてくるため、どんどんと古い葉が下敷きになっていきます。花芽についた実を大きくして収穫し終わったら、古い葉の役目は終わりです。

枯れてきているものもありますので、それを摘葉します。また摘葉することで株元のクラウンに余裕が出て新しい新芽が伸びやすくもなります。古い葉は虫などの隠れ家にもなります。また、病気の発生を引き起こすこともあるので、収穫時に併せて摘葉を行なっていくことが大事です。

摘葉や古い花芽を除去していくことで、新芽がたくさん生えてきて、収穫できる量が増えるかもしれません。ただし、一季なりは花芽がでてくる数が限られていますので、変わりはないかと思います。

まず、古い葉は黄色くなり次第に枯れてきます。このような葉はおおかた、養分を作り出す役目を終えています。



イチゴの育て方、摘葉


茎の付け根を探ります。根本にまで手を入れると株元のクラウンにたけのこの皮のように張り付いているのでそれを綺麗に採れるように少し下向きに引っ張ります。



イチゴの育て方、摘葉


結構、力がいるかもしれません。慣れてくると良い角度がわかるのですが最初はちぎれてしまうかもしれません。あくまでも根本のクラウンの皮を剥いでやるというイメージですので、しっかりと根本から採れるように慣れてみましょう。



イチゴの育て方、摘葉


上手く採れると、このようにクラウンについた皮から剥がれています。これで、クラウンがまた大きく成長するスペースを作ることができました。



イチゴの摘葉


古い花芽で実が大きくならないものは待っていても変わりませんので、除去します。予想以上に摘葉の作業は労力がいります。1株で、1週間分の摘葉が下の量くらいです。これを毎週、数ヶ月続けることになります。四季なりの場合は収穫期間が長いです。



イチゴの摘葉


1株の1回の成長分だけで、これだけです。古い以前の花芽のための葉、多すぎた蕾の除去です。

四季なりイチゴの育て方で一番大変なのが、この収穫後の摘葉作業なのではないかと思います。

これを地べたに座ってやるというのは、非常に大変です。大規模でちゃんと大量生産しているようなハウスでは、高床栽培といって、プランターの足がついたもののような長いオケのようなものに植えられていたり、もうすこし、クラシカルな方法だと、高畦といって、ほんとうに高い畝を作ってそこにイチゴを植えていくという栽培方法をとっているようです。

45cm、50cmの高さの畝はそれは鍬で作るには大変で、その高畦を作るためだけに専用の農機械があり、それで高い畝が崩れないようにペタペタとかためて作っていくものがあります。一昔前はそれをやっていたのだと思いますが、自家生産用に作っているような感じでは、だいたい、地べたにそのまま、普通の畝を作ってほぼ平栽培しています。

平栽培で、イチゴは全く上に伸びませんので、地べたを作業するわけです。他のいかなる工業の作業仕事よりもキツイ体勢じゃないでしょうか? だから、農業は体には本当にキツく、かといって、待遇が企業のように手厚くない場合が多く、腰を痛めても一人で、収穫し続けないと、時期を逃してお金が入ってこなくなってしまうという、非常に過酷な仕事だなと一番良くわかるのが、実にイチゴであったりします。

さらには、今は土耕栽培という、この土で作る、普通の人には当たり前の方法では作らず、水耕栽培が主流です。そして、高床式です。土耕栽培の方がかなり甘くて美味しいのですが、水耕もかなりおいしく仕上げるノウハウが確立されています。

そんな栽培の大変なイチゴは、真冬に最大のニーズがあり、クリスマスですが、クリスマスに向けてどんどんと値上がっていき、年が明けて、徐々に値下がりを起こし、本来の旬である露地で栽培できるような春になると、それはもう底値となります。

出荷する作業と、パッケージ代金で、もうやってられないという限界があって、その値段を下回った時点で出荷を止めざる得ないそうです。

そういうことからも、手間はかかりますが、イチゴ狩りが浸透したわけです。安いなら売るより食わせて、お金をもらおう。農耕へ出荷するよりも、手数料がかからず、3倍のコスト削減になるわけで、形が多少、大きさが多少あれでも、新鮮で完熟の苺がどれだけ美味しいか?

限界まで熟したイチゴをその場で食べれば、顎が落ちるというのは良くある話で、いいおとなが今まで生きてきてイチゴがこんなに美味しいものだって知らなかった。と、感動するのも当然です。

出荷して痛みなく家庭まで送り届けるには、それは完熟じゃ絶対無理ですね。

気温も上がり始めると、切り離して置いておくだけで、何もしなくても熟していき、腐敗していきます。柔らかくなった実は最大の甘味を記録したあと、即時に痛み始め、実がぶよぶよと崩れはじめます。

つまり、その限界点をちょうど、口の中に入れるのです。それがいちご狩り。だから、到底、出荷には真似できないのです。

でも、白いイチゴでも糖分はしっかり仕込まれていて、十分に甘いものがあるのです。葉にも糖分がのっていて、葉で糖分を測定することもできるので、甘いイチゴを出荷することが確実にできることもあります。

そういう大変で手間がかかるイチゴは、生鮮野菜コーナーで一番、売上が高い商品だそうです。とくにこの国の人はとてつもなく、イチゴを好んで買います。あらゆるものにイチゴのマークを付けて、楽しんでいる人も居ます。これだけイチゴ大好きなひとはいないでしょう。臭いに味、色、全てが他の製品に使われています。

そんなイチゴを一番、リアルに感じられるのが自分で育てることです。

それも、しっかりと、地面でもっとも日がよく当たるところで、ちゃんとした甘い品種を、農業向きじゃなく、家庭向きに最適化された品種のイチゴを作ることじゃないかと思います。

簡単に、だれでも、春の一時期以外、収穫と同時に葉の片付けがあるくらいで、やることは大したことじゃありません。体勢はきついですが、まあ、広くはないので、それくらいがんばりましょう。




いちごの増やし方



一季なりイチゴの場合は、6月に入る頃には花も咲かなくなり、収穫も終了となります。この後、ランナーが伸びてきますので、鉢受けするなりして来年用の苗を用意していきます。ランナーからできる最初の株を太郎苗、そこからさらに伸びてできた苗を二郎苗、、と呼ぶそうです。太郎苗は花がたくさん咲く傾向があるのですが、その分、実の大きさが小さくなるので敬遠されがちです。

また、親株が病気にかかっているときは、感染する可能性は太郎苗ほど高いそうです。また、あまり、一般的なイチゴの栽培方法では、解説されていませんが、イチゴは成長すると、親株が5,6個に分かれてきます。収穫が終わる頃には数個の株にわかれていて、病気でなければ、それを分けて使うことができます。これは海外品種でランナーが出ないものの増やし方なのですが、意外とこれをやらない人が多いようです。

しばらく、ランナーの下に育苗ポッドをおいておくと勝手に根が生えてきて苗ができあがります。1本のランナーから3、4個の苗が取れますので、全部が根付いたら、ランナーを切り離します。しばらく、育苗してから、準備した畑やプランターに植え付けます。これをエンドレスに繰り返していきます。何年でも繰り返すことができます。


イチゴの花 たくさん開花



1株の親株から5本以上のランナーが伸びて、それぞれに1,2,3株と子苗が取れてきますので最終的には、15〜30株となります。つまり、はじめに5株のいちご苗を購入して育てていくと翌年には、150本の苗が採れることになります。

しかし、品種によってはこのランナーの発生が少なくて増やせなくて困っているという悩みもあるそうです。そういうことは生産農家にとっては大きな悩みですが、家庭菜園では増えすぎて廃棄することになるのが普通だと思います。

放っておいても勝手に増える。

いい状態で育てていれば勝手に増えていきますが、勝手に成長して大きな実がなることはありません。密接しすぎで大きくなれません。なぜ、自然界でこういう風に増えていくのかが疑問ですが、なぜでしょう???

おそらく、株元は古くなった株と、株分れした株でいっぱいいっぱいになっています。これをそのままにしておくと、枯れます。

なぜか、よくわかりませんが、枯れます。

根が根の間にしか伸びる隙間がなくなり枯れるんじゃないかと思います。

そうなったときに、6月のランナーが伸びて新しい株の元となる芽が、30cmくらい離れたところに根をおろします。
この仕組は優れたもので、密集した株はせいぜい、それほど大きくない範囲にしかないので、30cm離れると、新天地となるわけです。

だから、イチゴにとっては、種を遠くに飛ばすよりも、30cm離れるだけでそれでいいわけです。そして、大きな実は自然界では必要なく、最低限でいいわけです。さらには、花が受粉して増えるよりもランナーで増える方が圧倒的に多いので、花と実がそれほど重要だとは思えません。

もちろん、野生のものはヘビイチゴのように、とても小さく、動物にとっても魅力があるとは思えないようなものであり、これを目当てに食べるかな?という感じのものです。でも、野生の猿は食べるそうです。たしかに、すごくイメージできる。人がイチゴをもさぼるように。。

それでは、遠くはなれたところにイチゴの子孫を残すことはできません。ですが、近場で群生を作ることはできるわけです。
そういう増え方なので、あたり一面イチゴだらけという群生を構築することができます。野生下ではヘビイチゴですが、たしかに似たような生態であり、農業種は改良されていて、自然界では存在しません。

芝生や、野草のようにあたり一面、イチゴが覆っていて、そこらじゅうに赤い実が付いている光景はこれはまた、凄いものです。

ヘビイチゴ 群生で画像検索すると、たくさんでてきます。観光地の山などの近くにある平原に多いようです。

これがイチゴの増え方だ、という答えが見えた気がします。




いちごの苗の作り方



苗が根付いたらランナーから切り離していきます。いつ切り離すかは、栽培場所の管理の都合に合わせることになるでしょう。いちごの産地では一度、親株をプランターに植え替えて、そこからランナーを伸ばして、新芽の位置に育苗ポッドをおいていきます。まるで、巨大な家庭菜園のような光景です。プランターがずらっと並んでいるのです。

ここでの一番のポイントは、育苗時期が真夏で小さい育苗ポッドで育てるということですので、乾燥によって苗が枯れてしまうということです。これだけはかなり気を使ったほうがいいです。ランナーから切り離すのも真夏を越えてからのほうが水分を切らしてしまうことをさけられるかもしれません。

育苗ポッドのまま、追肥を与えて大きくしていき、植え付け時期を待ちます。普通の家庭菜園の露地栽培では、10月に植えつけることとなりますので、それまでに大きく成長させていきます。肥料が効きすぎてもいけないようです。また、一度、冬を越さないと花芽が付かない品種もあります。これは一季なりの品種で多いです。寒い冬を乗り越えて来年の春にまた収穫を楽しむことができます。





イチゴの病気とイチゴの害虫


などが多いです。

花が咲いても実がならないのは、冬場で気温が低すぎて成長できないことが原因のようです。

春が来て暖かくなれば、実が大きく育っていくと思います。

春が進んでいくと、徐々に気温が高くなっていきます。この時が病気、問題の多発時期です。だいたい、この時期に上手く育たなくなるイチゴが出てくることが多いようです。気温が上昇して、マルチや、ビニールトンネルなどをしているため、気温が上がりやすい、かつ、水分があり蒸れやすいなどということが原因なのかもしれません。

黒い斑点が葉にできる炭疽病などはよく頻繁にみることができます。これもかなり蒸した高湿度環境で起きやすいようで、ビニールトンネルをしていたら、初夏までたつ頃にはほとんどの葉が黒い斑点ができていました。

また、一番、多いトラブルが屋外で育てているので、ナメクジと鳥です。特に鳥はほんとうに酷いです。ジメジメした庭などではナメクジがほんとうに多いです。

まるで、アメリカの乾燥地域で、カルフォルニアの芝生の庭で育てているかのごとく、ストロベリーポッドで育てている日本の庭先のイチゴは大抵が、建ぺい率ギリギリで境界線限界までたてられている家で、軒下のような感じで、太陽の前に隣の家の壁があります。隙間から少し間接光が差し込むくらいで、また、生け垣があったりして大きな庭でもほとんどが日陰で、コケが最適に暮らせる環境が、日本のいい庭とされてきましたので、イチゴなどという高日照を求めるものは到底似つかわないものです。

それでは、ナメクジが常に徘徊していますので、イチゴなどとてもおいしい餌になりますので、庭で育てるとほとんどのイチゴが穴あきとなり、ナメクジが貼った透明な粘液の跡が残ったイチゴとなってしまいます。

ナメクジ退治に毒性の少ない薬、トラップなどを用いて防除することも出来ますが、ほんとうにそれでいいのか?って言う気がします。ナメクジは少しの生体からも大量に増えていき、常に消えること無く、生き続けています。いわば、ナメクジのすみかのどまんなかでイチゴを育てておいて、トラップに誘導させているという感じです。

また、置き式タイプのナメクジ駆除薬を庭中にまいておくと、しばらくナメクジをみることがありません。これは効果が高いのでしょう。しかし、ナメクジのライフサイクルで新しいナメクジが成長してくるくらい日数が経つと何事もなかったかのように大量のナメクジが登場していきます。

こんな中、何を逃れて食卓に並んだイチゴも、日光が十分に当たらずに水分が多いため、甘くなくて、水っぽい、酸っぱいイチゴが出来上がることになります。

これでいいのかというと、疑問が残るところです。




イチゴ栽培





おいしいイチゴ、甘いイチゴを作る方法


これは、なかなかうまくいかなくて難しいと思いますが、


などがあげられると思います。


このような特徴からすると、自分で作ってみると日光によくあたる場所であればおいしいイチゴは作れそうです。日の当たり方は、通常の植木よりも強く、とても強い陽射しが長く当たる場所でなければ甘くならないと思います。

また、気温が上がってくると、すぐにイチゴが赤くなってしまい、糖分を蓄える日数が確保できないためなのか、甘くなく小さなイチゴができてしまいます。これはしかたがないとおもって諦めています。

一番はじめか、二番目くらいになるイチゴが美味しかったです。